バイカオウレンは小さな白い花が咲く小さな植物。
朝ドラの「らんまん」でも主人公・槙野万太郎に関わる重要な花です。
「らんまん」では週ごとのサブタイトル(副題)は植物の名前になっています。
第一周目の植物は「バイカオウレン」。
牧野富太郎が幼い頃に好きだった花です。
ドラマでも主人公・万太郎が5~6のころに花といっしょに見た印象深い花登して登場。ドラマの中でも重要な草花として登場します。
バイカオウレンの紹介と牧野富太郎との関わりを紹介します。
バイカオウレンとは
「バイカオウレン」は漢字で書くと「梅花黄蓮」
梅に似た小さな花が咲くことから。黄蓮(オウレン)と名がついていますが。「バイカオウレン」の花の色は「白」です。他のオウレンに黄色い種類があるので「黄蓮」と書きます。
ゴカヨウオウレン(五加葉黄蓮)ともいいます。
日本固有種。
学名は”Coptis quinquefolia”
キンポウゲ科オウレン属の植物。
多年草なので一年では枯れません。
2~3月ごろになると白くて小さな花が咲きます。咲く時期は生えてる場所の標高で変わります。花びらは5枚。花びらの形は楕円形でやや厚みがあって光沢があります。花の大きさは12~18mmほど。
梅の花の花びらをちょっと細長くしたような感じにもみえます。そのためバイカオウレンと言うのでしょう。
花の高さは3~15cmくらい。
本州の福島県から南と四国に生息します。里山や山地の針葉樹林の木の下、木があまり密集していない森林のふちなど、少し湿った直射日光の厳しくない所に生えています。
四国に咲くバイカオウレンは本州のものと少し違うので最近では「シコクバイカオウレン」とさらに細かく分類されます。
本州のものが花を支える茎が直立するのに対して、シコクバイカオウレンは湾曲しています。
牧野富太郎とバイカオウレン
幼いころの牧野富太郎は体が弱く祖母の浪子にお灸を吸えられたりしていました。牧野富太郎は自伝でそのおかげで体が丈夫になったと書いています。祖母の努力とともに富太郎の健康にやくだったのが野山を歩き回ることでしょう。幼い頃の富太郎は好きな草花をもとめて土佐の野山を歩いていました。
なかでも一番のお気に入りは小さな白い花をつけるバイカオウレンでした。富太郎の家の裏山には神社があります。2月になるとその境内に白い花がびっしりと生えて雪が降ったようだったといいます。
四国で暮らす牧野富太郎が見たのは本州のものとは違うシコクバイカオウレンという種類。
牧野富太郎にゆかりの深い花でもあるので高知県立牧野植物園でも栽培されています。
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