MENU

ノーベル賞報道の疑問

ノーベル賞

少し前の話題になりますがノーベル賞受賞者が発表になりました。

国際機関でもないヨーロッパのいち財団が勝手に決めた賞の発表に一喜一憂するのもおかしな話ではあるんですが。

でも世界的にもそれなりに認められた賞でもあるし
ないよりはあったほうがいいかな。

人々に知られていない研究を世に知らしめるためにも
意義のあることにはちがいないです。

目次

ノーベル賞受賞者に対するテレビの扱いに?

だが、ノーベル賞をめぐるテレビの報道には疑問を感じます。

受賞者の経歴や受賞に至るまでのいきさつを報道するのは当然だとしても。

人柄とか家族構成とか、受賞内容に関係のないエピソードとか
受賞の内容よりも受賞者のプライバシーに関する事が多すぎるような気がするんです。

心温まるエピソードやおもしろい話はいらないと思います。

受賞の内容を視聴者に理解できるように伝え、その意義を知ってもらうことが重要なんです。

でも、テレビではそれができない。

まあ、テレビ局の人間では高度な科学を理解できるはずもないし、その気もないでしょう。
ましてや番組に出ているタレントなんか全く理解できてないに違いありません。

確かに今年の科学分野のノーベル賞は素人には難しいかもしれない。
せめて、iPS細胞や、青色発光ダイオードであれば
原理はともかく、その意義は素人でも理解しやすかったと思います。

でも、だからといって研究者をタレントみたいにプライバシーをほじくり回したり
こじつけみたいな話題をとりあげるのはどうかと思う。

視聴者の興味をひくためのネタ探しに躍起になっているのだと思いますが、
もうちょっと賞の内容と意義を世間に広めてもらいたいです。

ノーベル賞受賞者をドジョウ扱いするNHK

もうひとつ気にになったのは

NHKの朝の連続テレビドラマの後にやってる番組「あさイチ」でのある出演者の発言。
自分はこの番組は普段見ていないが、たまたま朝食時についていたテレビでの出来事です。

「三日連続の柳の下のドジョウにはなりませんでしたね」

どういうこと?この表現は問題じゃ?

柳の下の・・・ということわざは、

偶然幸運に恵まれたとしても、それもいつもできるわけではない

という事の例えのはずですが・・・

ノーベル賞は偶然に与えられるものではない。
長い年月の研究の末にようやく功績が認められるものなんです。

そんなの、素人でも分かるはず。

それを、たまたまめぐってきた幸運、しかもドジョウと同じ扱いにするとは!
この番組の出演者は、研究者に対してまったく敬意を払っていない!
ノーベル賞を単なるお祭りぐらいにしか考えてない!

自分も研究者をめざし科学の道に歩んだ者のはしくれとして
残念に思うし、憤りを覚えます。

この番組ではノーベル賞に対してもあまり理解できていない。
深く考えていないと思われる発言がいくつか出たのですが、
あまりにものバカバカしさに思い出して書く気力もなくなってきたので
いちいち書くのはやめときます。

NHKも堕ちたものだ、この程度の出演者しかそろえられないとは・・・

もともと「あさイチ」の内容はいい加減で信用できないものが多いのですが。やっぱりな。という感じです。

これも今のテレビ業界の凋落を象徴する出来事なんでしょうね。
公衆の面前で話すのと同じなんだから言葉には気をつけてもらいたいです。

NHKでこの有様なのだから民報が受賞とは関係のないプライバシーやエピソードで
時間を潰すのもわからないではないではないです。
(だからといってそれが好ましい事だとはいいませんが)

中にはこういう人もいました

最後に、ノーベル医学生理学賞受賞者が発表された直後のNHKの7時台のニュースで
アナウンサーが四苦八苦しながらなんとか受賞内容を伝えようとしていた姿が印象に残った事を付け加えておきます。

受賞者が発表されて30分くらいしか経っていないニュース番組でのこと。
おそらく事前の用意も十分にできていないまま難解な内容を伝えようとしたのだと思います。
仕事とはいえ、おそらく自分も十分理解できていない内容をなんとか視聴者に伝えようとしているまじめな姿がみてとれました。

まだまだ、テレビ業界にもこういう人はいるのだなと思いました。
テレビ業界がどうなろうと知った事ではありませんが、
受信料払っているのでNHKにはまじめに報道して欲しいと思います。

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次