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意識高い系のカタカナ語を翻訳

 

”意識高い系”という言葉が流行って年数がたちます。

意識高い系の人たちが使う言葉にはある特徴があります。

日本語でも通じるのにあえてカタカナ語を使うことです。

カタカナ語でも「もとの外国語が日本語に訳せない」とか。「すでに普及しているので意味が通じる」なら問題ありません。でも理解できないことを言えば相手に理解してもらえません。意味がないですよね。

ところが日本語でも通じるのにわざわざあまり一般的ではないカタカナ語で話す人がいます。あなたも意味の分からないカタカナ語を言われて困ったことはありませんか?そんな意味の通じない言葉をあえて使うには、その人なりの意味があるようです。

この記事では意識高い系の人がよく使う意味の分かりづらいカタカナ語を紹介します。

 

目次

意識高い系って何?

もともとは自分を高めるための努力をする人を”意識の高い人”と言ったのが始まりのようです。転職・就職関係や教育関係の会社やメディアが好んで使いました。だから本来は否定的な意味はありませんでした。

ところがいつのまにか悪い意味。否定的な意味を込められて使う言葉になりました。いくつか理由があります。

・形だけ真似して中身の伴ってない人が増えたこと。
成功した人・有能な人・有名な人の外観やしぐさ、言葉を真似して自分も有能だと見せる人が増えたんですね。テレビに出てる人にはこの手の人が多いですし会社の中にもいます。

・努力していない人が努力している人を攻撃するときに使いだしたこと。
頑張って就職活動したり、知識や能力を高めるためにセミナーに行ったり習い事をしたりしてると、やってない人から批判されるようになりました。努力したくない人が自分を正当化するために人の足を引っ張る行為の一つですね。

とくに「意識高い系」というと否定的な意味です。「」をつけることで、似てるようだけどそのものずばりの人じゃないって意味を強調してます。

この記事でも本来の意味とは違う否定的な意味で使うときは「意識高い系」と呼ぶことにします。

ここでは、内容は伴ってないけど自分を有能だと見せかけてる人が好む言葉。という意味で「意識高い系のカタカナ語」を紹介します。日本人は舶来品に弱いです。外国語の雰囲気のあるカタカナ語って知的な雰囲気があるみたいなんですね。

意味の分からない言葉をあえて使うのはなぜかというと。

・自分をカッコいい・有能だ・知的だと見せかけてる。
・あえて意味の通じないことを言って、ごまかしてる。「よくわかんないけど、なにかすごいこと、いいことを言ってる」と相手に思わせればそれで目的達成です。だから内容が大したことがないことが多いです。

使ってる人ももともともの意味を理解してるとは限りません。でも相手も本当の意味を分かってないことが多いので、嘘を言ってもバレにくいという特徴があります。それでいて意味を理解してなくても「賢い・有能・知的」な雰囲気をお手軽に演出できます。意識高い系の人にとってはカタカナ語は便利なんですね。

そんな意識高い系の人が良く使うカタカナ語を紹介します。

 

意識高い系のカタカナ語を翻訳

 

エビデンス

英語の”evidence”がもと。
大辞林によると、”証拠、根拠”の意味。

もともとはアメリカの医学界で使われていた言葉です。ある治療法の効果がどのくらいあるのか。何%の確率で治療した実績があるのかを証明するときの基準です。日本では”科学的な根拠に基づく医療行為”と言ったりもします。IT業界や金融業界でも使うことがあります。

意識高い系の人が使うときは”証明”、”証拠”と意味してることが多いです。

「エビデンスを示してみろ」と言ってるのは、たいがい意見が対立してるとき。「根拠を知りたがってる」というよりも「(自分が)納得できない(したくない)から論破できるもんならやってみろ」という攻撃的な雰囲気が入ってます。

エビデンスという言葉を使うと科学的だと思ってる人も多いです。でもそういうも客観的な分析ができてなかったり、単に数字やデータを利用してるだけのこともあります。

自分は科学的なことを言ってる、とアピールしたい人には便利な言葉です。

金融や経理の人が使うときもあります。領収書、証明書、議事録までエビデンスと呼ばれることがあります。でも領収書や議事録の方が伝わりやすいと思います。英語力が不足してるのか何でもエビデンスで済ませてしまう困った人もいます。

エビデンスを一般客に使う金融機関は顧客の気持ちが理解できない可能性が高いので要注意です。医者が一般の患者に使う場合は患者の気持ちを理解できない人の可能性が高いです。

IT系でも使うことがあります。その場合は単に議事録や、注文通りのプログラムを作ることができたかの証明を意味してることが多いです。そこから転じて、証明するものならなんでもエビデンスという人がいます。具体的にどんな資料がほしいのか言わないので困ります。

 

リテラシー

もともとは識字率の意味。文字を読み書きする能力のことでした。現在では情報を理解、分析して使うための能力の意味で使われます。実のところ正確に広まってるとは言い難い言葉です。

分野や使ってる人によって意味する範囲が違うことが多いのも意識高い系の言葉の特徴ですが。リテラシーは意識高い系の言葉としては古くからあるため、特に意味する範囲が広い言葉になってます。

意識高い系の人達がそれぞれの分野でリテラシーという言葉を使った結果、意味する範囲が広くなっていってます。

単に「知識」のことだと思ってる人も多いですが。「うそを見破る能力」という意味で使われることもあります。特に批判的な意味を込めて情報を理解することがリテラシーと言われることもあります。専門用語としてその分野の中で使ってるのはいいのですが。一般向けの説明でも平気で使うから困りものです。

現在では「情報の意味を理解して、発信者の意図を理解すること」だされています。

特にIT系の意識高い系の人がよく使う言葉です。自分より知的レベルが低い、知識が浅い、頭がよくないと思った相手に使うことが多いです。「知識」「マナー」のことだと思ってる人もいます。そうなると本来の意味とは違ってきます。

意識高い系の中でもとくに「自分は頭がいい」という意味の込められてる言葉です。

 

アジェンダ

会議などの検討課題、議題のこと。議事日程も含みます。

もともとは、行動するという意味のラテン語の”agenda”でした。それが英語に取り入れられて”予定表、備忘録”の意味で使われるようになりました。

官公庁では”日程、スケジュール、行動予定表”の意味で使われていたようです。外資系の企業でも議題や計画票の意味で使われます。国際会議でも使われることがあります。

日本で知られるようになったのは1992年の国連環境開発会議で作られた文書”Agenda21”だと言われています。

その後、野党系の政党が使いだしました。政党が使う場合は”公約”のことです。選挙公約は守らないと批判の対象になります。でも課題のままなら実行しなくても言い訳はできます。だから公約という言葉を使いたくない政治家にとっては便利な言葉です。

選挙中は「公約というと守られていないイメージがある。でも自分たちはやりますよ」という説明で使っていたようですが、実際には守らないことには変わりありません。

本来は「実行しなければいけないこと」の意味です。

意識高い系の人が使うときは予定、議題、備忘録の意味で使ってることが多いようです。約束ではなくて単なる問題点の列挙、予定です。「やらなければいけないこと」と「課題をあげてるだけ」という正反対の意味で使うことができるので便利に使われてる言葉です。

 

いかがでしたか?言葉って不思議です。使う人によって意味が変わっていきます。ここに挙げたのもその一部です。僕自身もよくわからない言葉を使われて困ることがあります。他にも悩んでいる人はきっといると思います。そんな人に役立つとうれしいです。今後も言葉を増やして行く予定です。

 

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