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車離れは自動車メーカーが招いた

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マスメディア上でも指摘されている話題に「若者は車を買わなくなった」というものがあります。20代で車を買う人が減ったようです。

もちろんそれには理由があります。

モノがあふれる時代には車を趣味にする人の割合は減ります。
社会のインフラが整備されて生活が便利になれば車が無くても生きていけます。
長引く不況による収入の低下で車を購入、維持する経済力がなくなってきました。

いくらでも理由はあります。

でもそれだけではありません。評論家が誰も指摘しない問題点があります。

目次

買いたいと思わせる車がない

それは、魅力的な車がなくなったことです。

社会人になった若い男性が車を購入できる経済力を持っていたとしても、彼らを惹きつけるだけの車がありません。

かつては多くのメーカーが若い男性を意識したエントリーモデルを用意していました。

価格は売れ筋の車よりも安いが、外観を若者向けにかっこよくしたような車がありました。
レビン、トレノ、シビック、CRX等など。

発売当時話題になったトヨタ・ハチロク(86)はかつて人気を集めたAE86の名前を引きついたもの。AE86とは要するにレビン、トレノでありカローラ、スプリンターの若者向けバージョンででした。ちょっと我慢してお金をためれば社会人になったばかりの若者でも手の届く車だったのです。

しかし今の86は何百万円もするスポーツカー。とても若者が買える車ではありません。

AE86を知るオヤジが昔を懐かしむだけの車なんです。既に自動車メーカーの意識が時代の流れからずれてしまっている証拠です。

もちろん、スポーツカーは今は流行らないかもしれません。かつてのレビンのような車が現代にあったとしても売れるとは限りません。たぶん売れないでしょう。

でも若い世代が潜在的にどんな車を求めているのか知る努力を怠っているのではないかと思えるのです。

自動車メーカーは若い男は相手にしない

コンパクトカーにしても80年代のスターレット、マーチなどは男が乗っても違和感のないデザインになっていました。スポーツ性を意識したモデルもありました。軽自動車にも様々なバリエーションがありました。

でも今のコンパクトカーや軽自動車は女性向けに外観をかわいらしくしたものか、ファミリー向けに実用性重視の車しかありません。

若い独身男性を最初からターゲットにしてない車ばかりなのです。

購買層を広げるために女性向けの車種を増やすのはメーカーとしては当然です。しかし女性向けを意識するあまり男性向け車種を切り捨ててしまっては意味が無ありません。

プラスマイナスゼロどころか結果はマイナスになってしまう。

独身男性は結婚しても車を持ち続ける可能性が高いです。それを考えればメーカーは未来の顧客も捨ててしまっているのです。

つまりメーカー自らが顧客を捨ててしまってるのです。だから売れないのは当たり前です。

目先の利益のために大きな利益を失っているのだが、自動車メーカーはそれに気がついていない(あるいは認めたがらない)。

結局、目先の利益だけを追い求め、潜在的な顧客を無視した結果が今の若者の自動車離れを加速させているのです。

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