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三菱自動車が再測定でも不正

軽自動車

画像は楽天より引用。リンク先と本文は関係ありません

 

三菱自動車は燃費データーの不正が見つかったあと、社内で再測定しました。ところが再測定でも不正を行っていたことが分かりました。9月15日の国土交通省の立ち入りでわかったものです。この件について国土交通省では「常軌を逸する事態」とお役所の言葉にしては厳しい指摘をしています。

三菱自動車の不正について調べてみました。

 

目次

三菱自動車が燃費データ再測定でも不正をはたらく

三菱自動車の燃費不正が発覚したのは2016年4月、発売中の軽自動車4車種に加え9車種について再測定をしました。

でも、国が測定した結果と三菱自動車が測定した結果がかけ離れていました。9月2日に国土交通省が立ち入り検査を行いました。

yahooニュース・国交省、三菱自に立ち入り検査 

すると、再測定についても不正を行っていたことがわかったそうです。

 

三菱自動車不正の内容

報道によると三菱の行っていた方法はこうです。

・国の定める方法とは違うことを知ってながら、担当者は良い燃費になるデータを意図的に選んでいた。
・燃費に有利な結果になるデーターを自動的に選ぶプログラムを使用した。
・通常は5回程度測定して中央値から上下3個分を選択することになっていたが、60回程度定して有利な数字がでるようにしていた。
・一部車種では再測定はせずに4年前のデータを使用していた。

というものです。

データーをとるときには国の基準で方法が決まっています。測定にはブレがありますから、何度も図ると少しずつ違う数字が出ます。だから回数を決めて何度か測ってその平均値をとるのが普通です。今回は5回程度測って、真ん中の数字から3個選ぶことになってました。でも三菱自動車の場合は、何十回も測定していいデータを選んでいたようなんです。

確かに、測定した数字を書き換えていたわけじゃないので改ざんとは言えないかもしれません。でも、意図的にいい結果がでるように数字を操作したのでは不正行為といわれても仕方ありませんよね。

測定値を自由に選ぶのは結果を操作したのと同じ

どの製品でも同じだと思いますが、普通は製品の品質を試験するときは複数回測って平均します。あるいは決められた回数だけ測定するとか、上と下の値を省いて中央に近いやつだけ採用するとか。できるだけ恣意的にならないように平均的な数字を出します。

JISや国の基準で決められた測定方法がある場合は、それに従わないといけません。

三菱自動車の場合は国が決めた方法に従わなかったのが問題です。測定方法を統一しないと違うメーカーの物を公平に比較できないからです。

担当者だけの問題ではない

今回の報道では担当者が不正な操作をやったと書かれています。
いい悪いはべつとして、企業で働いている人は上の命令でうごいています。独断で動いてたらそれはそれで問題ですよね。

どのレベルの人が指示したかという問題はありますが。測定の方法は5月の時点で会議にもかけられ経営陣も知っていたようです。知ってて放置したということなのでしょうが。測定の担当者としては、上からは何とかするように言われてるし、開発資金も少ないし不正を行わざるをえない状況だったでしょう。僕も技術畑の人間だったので心情としては気の毒に思います。たしかに上からやれと言われたら逆らえません。

国が定めた規格よりも上司や経営者の方が怖いですから。

でも、まともにやってたら目標値は達成できないって上層部もわかってたんじゃないでしょうか。だから止めなかったのかもしれません。

益子会長は記者会見でこのように述べています。

「力のない子会社にレベルの高い車の開発を丸投げし、(子会社は)支援がないままデータ改ざんに追い込まれていった」

出典:毎日新聞「「力のない子会社」に燃費向上を丸投げした三菱の罪」

国土交通省の報告では「三菱自動車から子会社に、不正の指示があった」と書かれていますが。三菱自動車が子会社を不正に「追い込んでいった」のでしょうね

 

三菱自動車に行った国土交通省の指摘

国土交通省が三菱自動車に対して行った指摘は次のような内容です。

・4月に燃費データ不正が発覚した後も、再測定で不正があった。
・燃費に有利なデータを自動的に選ぶプログラムを使用しており、極めて不適切。
・測定結果をかさ上げし、カタログの燃費値に近づけようとした意図が疑われる。常軌を逸する事態。
・経緯や背景を解明し、関係者の責任を明らかにすべき。
・再発防止策を見直し、9月末までに報告すること。

出典:読売新聞

 

かつてリコール隠しの時もそうでしたが、ここまでくると三菱自動車の自浄能力には疑問が付きます。2016年末には日産自動車の傘下に入ることになってます。日産の強力な介入がない限りは三菱自動車の復活は難しいかもしれません。

 

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