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長期金利とマイナス金利って何?

下降矢印

ニュースで長期金利がマイナスになったとの報道がされてますね。

でも、マイナス、マイナスって騒いでるけど。

いったい、なにがマイナス金利って何なのか説明してるマスコミって少ないんじゃないでしょうか。

これを聞いて、預金の利息はマイナスにはならないって聞いてたのにどうして?

長期金利ってなに?

と思う人も多いでしょうね。

気になったので、長期金利について調べてみました。

 

 

目次

長期金利とはなに?

 

長期金利とは、長期国債の金利のことです。

銀行預金の利息とは違います。

日本政府は「国債」を発行しています。
国の借金というやつですね。

定期預金と同じように、国債には満期があります。

2年、5年、10年、20年、30年、40年のものがあります。

長期国債というと満期が10年以上のものをいいます。

国債は一口100円です。満期が来たら元本は帰って来ます。
一口あたり100円が帰ってくるということです。

国は国債に対して利子をつけて返してます。これを表面利率と言います。

国が払う利子は必ずプラスです。
国債は毎年利子がもらえます。
固定型のものと、変動型のものがあります。

国債を発行するときに利子が決まっていて、10年間その利子が支払われるのが固定型
毎年、経済の状況で利子が変わるのが変動型です。

例えば
表面利率2%の10年国債を1口買ったとしましょう。

利子は毎年2円もらえます。10年後には20円です。
元本が10年後には100円戻ってきます。
合計120円になりました。

 

何で長期国債の金利がマイナスになるの?

 

マイナスになる仕組み

 

でも、国債は必ず一口100円で買えるとは限らないんです。

買いたい人が多くなると値段が上がります。
買いたい人が少ないと値段が下がります。

国債の値段は毎日変ってます。

一口110円のときもあれば一口90円のときもあります。

でも、満期で戻ってくるのは一口100円です。
株式の評価額の動きに似ています。

たとえば、買いたい人が異常に多くて一口130円に高騰したとします。
でも表面利息をいれても120円しか戻ってきません。
10円のマイナスです。

一口買って10年後に10円損すると、マイナス10%の金利といわれます。
一年ごとの計算ではマイナス1%です。
これが流通利回り(運用利回り)です。

マスコミで騒がれているのは、この流通利回なんですね。

今回は極端な例でしたが。
現実にはマイナス0.02とか0.06%という数字になってるみたいですね。もちろん、この数字も毎日変ります。

下降矢印

で、なんで急に日本債権が買われだしたかというと。

日銀のマイナス金利政策ですね。
銀行は、日銀に預けていたお金を貸す出すんじゃなくて、国債を買ってもうけることにしたんです。

それと、アメリカの経済指標が予想より悪かったことや、中国の経済成長がにぶっていること、北朝鮮のミサイルで投資家がパニック状態になってるんですね。

株価の下落や円高と連動した動きです。
株価が下がると株を売って国債を買うことが多くなります。ちょうどマイナス金利政策の時期と重なってしまいました。

だから、マイナス金利政策が影響しているのは間違いないけど、それだけが原因とはいえないんですね。

為替

 

それでも国債が売れるのはなぜ?

国債は株みたいに売買されてる

国債は満期を待たなくても売ることができます。
もちろん国は満期まで買い取ってくれません。
誰が買うかというと、投資家や銀行や証券会社なんです。
株のように国債を売買しているんです。
株式と同じ感覚です。

そうなると国債の価格も、株と同じように常に上下するようになります。

一口100円の国債でも、ある瞬間は130円で、別の瞬間には131円になってることだってあります。

国債を安いときに買って、国債が高くなったら売る。
それを繰り返して利益を上げているんです。

日本国債は株みたいにある日突然価値がゼロになるなんてことは まず ありません。
「日本政府が発行する債券だから安全」だとみんな思ってます。
しかも、価値が2倍、3倍になることがないかわりに、損も少ないです。
お金を確実に増やしたい人にとって、これほどおいしい商品はありません。

だから、マイナス金利になっても投資家は国債を買うのです。
もっと高くなったところで売ればいい。と思っているからです。

結局は投資家がマネーゲームをしたとばっちりをうけてるんです。

moneygame

 

マイナス金利は日本だけじゃない

世界的に見ると安定した国の再建はマイナス金利になることはよくあります。
スイス国債の金利はマイナス0.3%、ドイツやオランダもマイナス金利は当たり前なんです。

でも、日本では始めてだったので、みんな騒いでるんですね。

もちろん、マスコミにとっては絶好のネタですし。

日本商工会議所によると「マイナス金利導入がわかりにくいのでマーケットの動揺があった(投資家や金融関係者でもマイナス金利の意味を理解していない人もいるってこと?)。日銀にはもっと説明してくれ」と言ってます。(お金のプロがそんなんでいいの?)

当分は混乱は続くでしょう。

 

生活への影響は

 

個人でも国債を高く買わされた人は不幸かもしれません。今みたいに高騰しているときには買わない方がいいです。

投資信託では国債を組み込んだ商品の利益が下がることになります。かといって株式も下がってますし。しばらく様子を見て、これは我慢できないと思ったら元本保証型に預け変えてみるのも手ですね。

他に問題がでるのは、保険や、年金、郵便貯金の利息ですね。

国債を運用して利息を出しているので今の状態が続けば保険の掛け金があがったり、年金や、郵便貯金の利息が下がったりすることはあります。
便乗値上げは別として、保険は今すぐ影響がでるということはないはずです。何ヵ月後には値上げしている可能性はありますね。

年金への影響となると、もっと長い間この状態が続かないと影響は分からないでしょう。

いずれにしても、長引くと影響が出ると思いますが、いますぐ我々がどうにかしなければならないという問題ではないです。

 

 

 

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