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研究職の転職は難しい?それでも転職するための3つのポイント

研究者

研究者

 

研究職の転職は難しいといいます。
営業や事務、製造の人たちに比べるとなかなか採用は難しいようです。

なぜでしょうか。
結論からいうと、もともと少ない数を争っているからなんですね。

でもちょと見方を変えればもっと転職先は増えるんです。
考え方や価値観を変えることになるかもしれませんが。

今の会社で不満や不安を抱えて我慢するのとどちらがいいのか。
ちょっと考えてみるのもいいかもしれません。

 

目次

企業における研究職とは

研究には大まかに分けると「基礎研究」と「応用研究」があります。
基礎研究とは具体的な使い方や実用化を考えずに理論的もの、将来の開発のベースとなる様な新しい技術を研究すること。

企業の場合は大学と違って、学術目的の研究をすることはありません。製品化が前提の研究になります。商品になる前の技術、素材、システムを新しく考えたり形にする作業ですね。

開発とはその技術を使って商品になるものを作ることです。ハイブリッド自動車の開発なら、ハイブリッドシステムそのものの開発が研究で、ハイブリッドシステムを組み込んだ市販用の車を作るのが開発ですね。

大企業では研究職と開発職が分かれていますが、中小では研究と開発は同じ部署、人がやってることが多いです。

 

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研究職の転職が難しい理由

一般論として研究職の転職は難しいといわれます。
それは求人数が絶対的に少ないからです。

なぜ少ないかというと。次のような理由があります。

もともと必要とされる人数が少ない

専門性が高い仕事だけに必要とされる人数は少ないです。研究は直接利益になりません。だから企業としてはあまりお金をかけません。新しい技術や商品を開発する人がいなければ将来の利益も出ないはずですが。日本の企業で研究や開発の重要性を理解して積極的に投資している経営者は少ないと言えます。また企業体力的に多くの研究職を養えないという事情もあります。

なかなか辞めない

研究職の人は製造や営業の人に比べるとあまり辞めない傾向があります。一度仕事についてしまうと得意な分野を極めようとします。すると他の会社でその技術が生かせるのか不安になる人も多いようです。事実、自分の専門に完全に一致する仕事を見つけるのはかなり難しいです。

つまり、絶対数が少ないところに辞める人も少ないということで。
だから空いてるポストがさらに少ないという悪循環になってるのです。

 

それでも研究職に就きたいなら

専門分野は広く持つ

確かに極めた専門分野を100%生かせる職場というのはあまりないと思います。

ところが、研究者としての方法論、論理的な考え方、仕事の進め方はじつはどこに行ってもあまり変わりません。会社のルールや雰囲気、仕事の進め方は違います。でも、新しい物を作るにはどんな考え方をすればいいのか、知識、情報はどうやって集めるのか、というのはどこに行っても役に立ちます。

また、同じ業界であれば適応するのは難しくありません。作ってる商品は違うかもしれませんが。基礎となる技術や知識は応用できます。あとは研究者としての好奇心と理解力、向上心があれば克服は可能です。

業界は違うけど大きなジャンルでみると似ている企業も意外と何とかなったりするものです。単分子化合物から高分子化合物に移る場合でも基礎的な知識は同じです。むしろ触媒や添加物の知識に関しては高分子一辺倒の人よりも詳しいいこともあります。

もちろん、機械や電機系の職業でも応用できる仕事はあると思います。

素材メーカーから消費者向け商品を作るメーカーへ移る場合も素材の専門家としての知識は大きな武器になります。

あえて業種の違う企業を狙う方法もあります。自動車会社はコンピューターの専門家が不足してますから意外と需要はあります。このあたりはよほどマッチングの上手な転職エージェントに巡り合わないと難しいかもしれませんが。あえて狙うのも手です。

専門知識よりも人間関係や会社の慣習になれる方が難しい

転職してみると一番難しいと感じるのは新しい知識や技術を覚えるよりも、新しい会社のルールや雰囲気、人間関係になじめるかが大きな問題になるようです。理系の人は人づきあいが苦手な人が多く、なかなかなじめずに苦労する人もいます。

逆に新しいことは覚えたくない、今の知識と技術だけで勝負する。という考えでは研究者としての成長が止まったと同じです。それでは同じ会社にいてもいずれは後輩に抜かれますよね。居場所がなくなって配置転換されるリスクが大きくなります。

研究だけにこだわらない

だからと言って営業や事務の仕事をしろと言ってるわけではありませんよ。
研究だけに絞るとかなり少ないですが、開発業務も含めれば求人数は増えます。つまり商品の開発まで担当することです。むしろ研究と開発をふくめて検討しないと転職は難しいですね。

営業やお客さんとのやり取りも増えるかもしれません。でも自分が開発したものが商品となって世の中で使われるという達成感を味わうことができます。企業で研究開発をする一番の面白さだと思います。

公的機関や大学の研究所という方法もあります。でも企業の転職先以上に少ないです。しかも給料も企業より少ないことが多いようです。大学のポストドクター(ポスドク)は年収300万円程度という話も聞きます。

会社の規模にだわらない

大企業で働くとどうしても同じ規模の企業を目指してしまいます。でもいい企業には優れた研究者が多く、その中に後から入るのは至難の業です。

そこで企業の規模を今より小さくするという選択肢もあります。年収は下がるかもしれません。でも、選択肢は広がります。しかも元大企業でいたという経歴は結構大きなインパクトがあります。大企業で鳴かず飛ばずで終わるくらいなら、中堅企業でトップになることだって可能です。

ただし中小だからと言ってあなどってはいけません。会社にもよりますが、中小でもトップクラスの研究者になると専門分野を極めた人が多いです。下手な大企業の研究員よりもよほど詳しいです。でも競争相手の数は確実に減ります。

今や大企業だからと言って安泰とは限りません。成果がでないままならリストラ要因の候補入りです。その一方で中堅企業の仲にも将来性の高い企業もあります。

収入よりもやりがいや将来性を考えるひとには、会社の規模はもっと条件を広くとった方がいいかもしれません。

 

まとめ

確かに研究職の転職は難しいです。
だから気軽に転職をお勧めできるものではありません。今の環境でリスクが低いと思えるなら無理に移らない方がいいと思います。

でも僕自身は研究職から研究職へ転職しました。

まわりにも結構、中途採用の研究者はいました。それぞれが異なる経歴を持ってて生え抜きにはない独自の強みを持ってる人もいました。

研究の仕事は営業や事務と違って単に年収だけでは割り切れないものがあります。仕事に対する価値観という点ではいちばんこだわりがあるのが研究の世界だと思います。

それだけに視野を広く持つと意外と活躍できる場所はあるのかもしれません。

 

 

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