最近、酵素がはやってますね。
酵素断食もよく聞きます。
確かに発酵食品は体にいいと聞きます。でも何がいいのでしょうか?
疑問に思っていたので酵素断食の本を読んでみました。
薬局を経営して自ら酵素断食を実践している白石光彦という人が書いた本です。
酵素ドリンクや酵素サプリを飲んだだけで体重が減るはずない。と思っていましたが。どうやら酵素断食の本当の目的は他にあるみたいです。
現代人の食生活が病気のもと
病気には様々な理由があります。
でも現代人には現代人独特の理由があります。
それが「食べ過ぎ」
現代人の食生活はカロリーや脂肪分が多すぎるのです。
がん、心臓病、糖尿病、高血圧、脂質異常症など、幾つかの健康問題の大きな原因は「食べ過ぎ」なんですね。
もちろん他にも原因はあります。でも食べ過ぎは現代人にとって大きな原因のひとつになってるのです。
著者が断食を行うメリットと言ってるのは以下のとおりです。
血液がきれいになりデトックスできる
食べ過ぎの人の血液中には、余分なコレステロール、血糖、中性脂肪があふれています。コレステロールが血管にたまると動脈硬化になります。
血糖が増えすぎると血管を傷つける、とどこかの健康番組で見ました。
血液中に溢れている余分な栄養分は血管をボロボロにしてやがて大きな病気になる原因になるのです。
断食することで、血液中に溢れている余分なコレステロールや脂肪、糖分を減らすことが出来ます。
胃や肝臓、腎臓は常にうごいてます。食事をとると大忙しで動きます。とくに肝臓、腎臓は余分な成分を外に出すために大忙し。食事が多ければ多いほど、肝臓、腎臓を酷使することになります。断食をすることで消化器官や肝臓、腎臓を休ませて本来の解毒作用を回復させることができるというのです。
食品添加物や農薬などが体に悪いといわれることは多いです。個人的には日本の食べ物に含まれる栄養素以外の化学物質は大した問題ではないと思います。でも肝臓や腎臓がちゃんと働いているからこそ問題ないといえるもの。
肝臓や腎臓の働きが衰えると、わずかな化学物質でも健康に悪い影響がでるかもしれません。
そのためにも、ふだん大忙しの肝臓や腎臓を休めて本来の機能を回復させるのはいいことかもしれません。
断食をすると細胞が生まれ変わる
細胞にはオートファジーという機能があります。
オートファジーは2016年のノーベル医学・生理学賞を受賞した大隅良典教授の研究で話題になったことがあります。
オートファジーはについては詳しくはこちらに書いています。
・ノーベル賞の大隈教授が研究したオートファジーって?何が凄い?
簡単にいうと、細胞が自分の一部を壊して生まれ変わるための材料にするのです。
オートファジーの大切な役目は3つ。
・タンパク質を生み出すこと。
・細胞自身を生れ変らせること。
・細胞内に侵入した細菌ウィルスにたいこうすること。
私達の体は毎日2万種類以上のタンパク質を作り出しています。
一日に必要なタンパク質200gのうち、食事からとっているのは70gほど。残りの130gは自分の体を分解してタンパク質を作っているのです。
細胞を作る時にできた、ゴミや古くなった細胞のパーツなどはどんどん溜まってきます。細胞内のゴミが溜まると病気になります。ガンの原因にもなります。
オートファジーは細胞内に溜まったゴミを分解することなのです。
オートファジーを活発にさせる原因のひとつが空腹による「飢餓状態」です。
断食をして栄養が入らなくなると「生きるためにはタンパク質を作らなければいけない」とオートファジーが活発になるのです。
断食はやりすぎると体の必要な部分まで減ってしまいます。筋肉が減るのもそのひとつです。でも1~2日程度の飢餓状態ならちょうど良くオートファジーを活発に出来るというのです。
若返り遺伝子にも飢餓感が関わっている
若返りの遺伝子といわれる「サーチュイン遺伝子」
全ての人間が持っている遺伝子です。
肌や髪の状態や運動能力を若い状態に保つために働いている遺伝子だといわれています。この遺伝子が働く原因と考えられているのが飢餓状態なのです。
そういえば、腹八分が唯一の若返り法とはよく聞く話です。
限りある酵素を節約し、効率良く使う
体の中にはたくさんの酵素が働いています。
酵素とは体の中で起きている化学反応を進める成分。細胞を作るのも化学反応、エネルギーを作るのも化学反応、消化するのも化学反応です。酵素がないと体の中では化学反応はおこりません。
そのために体の中には何千種類もの酵素があります。大きく分けると2種類の酵素があります。
消化酵素
食べ物の分解、吸収を行う酵素。
代謝酵素
呼吸、脂肪の燃焼、新陳代謝、老廃物の排出、免疫機能にかかわる酵素。
消化酵素も、代謝酵素も体内で作れる酵素には限界があります。しかし断食をすると消化酵素を作らなくていいので、代謝酵素の製造をたくさん作ることが出来るのです。
代謝酵素が増えれば、新陳代謝や老廃物の排出、脂肪の燃焼が進みやすくなります。
勘違いされている酵素ドリンク・酵素サプリ
酵素ドリンク・酵素サプリメントの紹介で勘違いされていることがあります。それは「酵素ドリンク・サプリを飲めば、体内で不足している酵素を補える」というものです。
でもそれは間違いです。植物や動物から作った酵素がそのまま人間の体に使えるほど便利にできてるわけがありません。
本当のメリットは別にあります。
酵素ドリンク・サプリの成分は食べ物がかなり細かく分解された状態になってることです。
だから、少ない手間で消化吸収ができます。消化に必要な酵素を体内で用意する手間が省ける。そのぶん代謝酵素を作る余裕ができるというわけです。
必要な栄養をとりつつも、体内で作る消化酵素を節約できるのがメリットなのです。
酵素断食のメリット
断食は適度に行えば、体内がデトックスされ新陳代謝を早め体を若々しく保つことができます。
でもほとんどの場合、適度に行うのは難しいです。専門知識のある人にアドバイスしてもらいながらでなければできません。
でも、酵素ドリンク・サプリをとりながら断食すると最低限の栄養を補充できるので、ダイエット期間中に起こりやすい、低血糖、栄養失調を防ぐことができるというのです。
腸機能の改善にも役立つと言われます。普段、食べすぎて腸の中に物が詰まってる状態では栄養吸収もうまくいかないというのです。腸の機能で大切なのは免疫機能ですが、腸の働きが弱ると、毒素が腸から体内に入りやすくなります。
免疫機能の不調も腸の不調からおこるともいわれます。アレルギーも免疫能の不調でおこるものですから。腸の活動をよくしてやることはアレルギーをやわらげる効果も期待できるというのです。
酵素断食をしてみよう
僕自身、咳喘息をわずらい。アレルギーを持っていることがわかっています。
酵素断食の本を読んでいると「試してみようかな」と思うようになりました。僕より一足早く酵素断食の知識を取り入れた妻が「酵素断食をやる」と言い出しました。この機会に僕も酵素断食をしようと思います。
どうなるかはわかりませんが、ものは試しです。
もともと研究者だった僕は自分で試してみないと気がすみません。頭で考えて答えを出すだけでは本当の科学者ではありませんから。考えるだけならただの評論家です。
だめだったら「これはダメだったというデータが得られる」という成果になります。
一見するとばかばかしいかもしれませんが、この機会に酵素断食をすることにしました。
具体的な断食の記録は断食をおこなったあと報告します。
最初はなにこれ?と思いましたが。読んでいるとなかなかおもしろい本でした。
体重12㎏減 みるみる病気が治る 腸活 酵素断食
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