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確定拠出年金のデメリット

デメリット

デメリット

 

確定拠出年金にはメリットとデメリットがあります。

確定拠出年金のメリットって、普通の人にはわかりづらいです。
ところがデメリットは非常にわかりやすいんです。

もちろんすべての金融商品にはメリットとデメリットがありますよ。確定拠出年金がひどい制度というわけじゃないです。でも今までの日本人の感覚的だと、デメリットばかりが気になってしまうんですね。

そのおかげで今までは普及してませんでした。

どんなメリットとデメリットがあるのか知りたいですよね。

というわけで、今回はデメリットを紹介します。

 

目次

確定拠出年金のデメリット

 

大きく三つのデメリットがあります。

1. 60歳までお金を引き出せない

60歳までお金を預けたままになるんですね。
確定拠出年金の欠点としてよく話題になります。

途中でお金が支給されないのはもちろん。預けたお金を返してもらえないんです。
銀行預金、株、投資信託、民間の個人年金(貯蓄型の保険商品)なら、解約したらお金は返してもらえますよね。投資信託や個人年金は解約金をとられて元本より減ってることが多いですが。それでも途中で現金化することができます。

でも、確定拠出年金は一度契約したら解約できません。60歳になるまでずっと預けたままです。

僕のいた会社でも加入時には大きな問題になりました。
庶民的感覚だと解約できないっていうのはどうしても違和感あるんですね。その感覚はわかりますよ。残念ながら10年以上この欠点は改善されてません。

何のためにやってるのか考えてみると・・・

でも、確定拠出年金って何のためにやるんでしょうか?

国民年金や厚生年金は途中で受け取ることができるでしょうか?
年金を途中で解約して掛け金を受け取ることができるでしょうか?

できませんよね。

そうなんです。
確定拠出年金はただの金融商品じゃなくて 年金 なんです。

だから60歳になるまで受け取れないし、現金にすることができないんですよ。

「60歳以降になったときにお金が不安」
「だから、そのためのお金を準備しておきたい」

そんな人のためのしくみが確定拠出年金だったんですね。
ぼくもそれに気づくのに時間がかかりました。

無理のない範囲でやること

でも、将来は大事だけど今生きることはもっと大事ですよね。

だから確定拠出年金をするときは無理のない範囲でやりましょう。
投資信託や株を始める時みたいな安易な感覚で始めると後悔しますよ。

「もしもの時のためのたくわえがほしい」
「お金を増やしたい」
「いつでも現金化できる預け先がほしい」

というならほかの金融商品を選びましょう。

途中で払えなくなったらどうなるの・・・?

そうはいっても人生いろいろあります。
失業とかで、途中で掛け金を払うことができなるなるかもしれません。
そんなときはどうなるんでしょうか?

掛け金を出すのを中止することができます。でも、解約はできません。
それまで預けたお金はずっと預けたままです。

それまでためたお金を使って運用だけするんですね。
掛け金を出せるようになったら、また掛け金を出すのを再開できます。

 

60歳まで現金化できない。っていう欠点で困らないようにするためには。
生活に困らない程度のお金は残して、余ったお金で運用するのがいいと思います。

 

2. 預けたお金が減る可能性がある

確定拠出年金は自分で運用してお金を増やします。

「実際に運用してるのはプロの投資家でしょ」と思うかもしれません。

でも彼らはあなたのお金を増やそうと思ってやってるわけじゃないんですね。仕事だからやってるだけなんです。彼らは運用成績が落ちると社内での評価が下がるかもしれません。でも、あなたの預けたお金が減ったからといって痛くもかゆくもないんですね。

残念ですが、窓口で文句を言っても相手にしてくれないんですね。

つまり。お金を増やすのはあなたの責任なんです。

運用がうまくいないと預けたお金よりも減ってしまいます。
元本割れというやつです。

確定拠出年金には元本割れのリスクがあるんです。

 

運用とはブラックボックス

確定拠出年金で預けるお金はブラックボックスに入ってると思ってください。
中には人がいて運用してますが、あなたには関係ありません。

増えるか減るか、結果だけを見ればいいんです。
「まずいな」と思ったら、お金を別のブラックボックスに移し替える。
これが運用と考えてもいいんじゃないかと思います。

増やしてもらうんじゃなくて、あなたが投資家を監視する。
その気持ちが必要だと思いますね。

投資や経済の知識があれば、あるていど予想して運用できるかもしれません。
でもプロの投資家でも難しい世界です。素人が何とかできるものじゃありません。

確定拠出年金にはそういうめんどくささがあるんですね。
投資になじみのない人にはわかりづらい世界だと思います。

でも、ちょっとずつ増やす程度なら何とかなります。
それでも銀行の利子よりはましですよ。

ただ、単独の株や為替になってるわけじゃないので。変化があっても極端な変化じゃないです。年に数回見ておけばなんとかなりますよ。

 

3. 手数料が高い

世間ではあまり話題になってませんが。
10年以上運用した経験から言わせていただくと、最大のデメリットは手数料の高さだと思います。

確定拠出年金は何度も手数料を取られるんですよ。
契約するときや脱退するとき、年金をもらうときも手数料がかかりますが。
運用しているときに気を付けたいのはこの二つです。

口座管理手数料

まず問題になるのが 口座管理手数料

確定拠出年金を契約して口座をつくるとそれだけでお金がかかります。
年会費みたいなものです。
この手数料がバカになりません。

安いところでひと月あたり200円。高いところではひと月あたり600円。
年間にすると2400~8000円くらいします。

口座管理手数料とは別に金融商品を買うと商品ごとに運用手数料がかかります。

 

信託報酬(しんたくほうしゅう)

確定拠出年金は金融商品を買って運用します。
この商品ごとに手数料がかかります。それが信託報酬です。

元本保証型は運用手数料はかかりません。
債権タイプは年間で0.1~0.5%ほど。
株式タイプは年間1%前後です。

だから株式タイプを選ぶと運用で年間1%以上の利益を出さないとマイナスになります。
運用した結果、あなたが出したお金よりも価値が下がっていても手数料はしっかりとられます。

確実に1%以上の運用実績が得られるかというと、そうとは限りません。
調子が良ければ10%の利益が出ることはありますが、その逆もあります。

投資信託にもいえることなんですが、日本は金融商品の手数料が高すぎます。

アメリカではファンドの契約、解約時には手数料がかかりませんが、日本では投資信託の契約、解約にはお金がかかります。

アメリカでは401kが普及してるので金融機関同士の競争が激しく、手数料が安くなってるんですね。

でも日本ではまだ普及してないです。確定拠出年金をめぐって金融機関同士が競争してるわけじゃありません。だから手数料が下がらないんですよ。

金融機関は手数料で儲けているので、この先もなかなか下がらないと思います。

他にも手続きが面倒とか、細かい部分ではいくつか不満な点はありますが。
個人型の場合は今回紹介した内容が大きなデメリットになると思います。

 

まとめ

確定拠出年金の欠点は大きく分けて三つあります。

・60歳まで現金にならない。
・元本割れすることがある。
・手数料が高い。

60歳まで引き出せないことが問題になってますが、
僕としては確定拠出年金最大の欠点は手数料の高さだといいたいですね。

もっとも、これは他の金融商品全般にいえることです。
確定拠出年金だけの欠点ではありません。
でも確定拠出年金は単にお金を増やしたいというより、老後のお金を何とかしたいという切実な願いのこもった商品です。

もっと手数料が下がることを期待したいですね。
確定拠出年金が普及して金融機関同士の競争が起きればもっと安くなると思うのですが。

我々にできることは、少しでも手数料の低いところを選ぶこと。
それが確定拠出年金を成功させるコツです。

 

 

 

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