成人喘息になる人が増えています。
成人喘息とは、大人になってかかる喘息。
大人になって喘息になる人の数は10年で2倍に増えましえた。現在でも喘息で亡くなる人は、年間2千人以上います。
厚生労働省の資料によると、日本国内の喘息による死亡者数は1995年の7,253人をピークに、2009年には2,139人まで減りました。
でも、逆に年々高齢者の割合が増えていいます。死亡者の約90%が60歳以上なんですね。
本当なら死ななくてすむ人が、突然の発作で亡くなるケースが増えています。
喘息で死ぬなんてそんなバカな。と思うでしょう。
でも、医学の進んだ現在でも喘息で亡くなる人はいます。
喘息はちゃんと治療を受けていれば死ななくてすむ病気。
僕も40歳を超えて咳喘息になりました。「喘息」の一歩手前です。病院に行くのが遅かったら、重症になっていたかもしれません。
なぜ、喘息で亡くなるのか。なにに気をつければいいのか紹介します。
なぜ喘息で死ぬのか
では、なんで喘息で亡くなってしまうのでしょうか。
喘息は発作を起こすことがあります。軽い発作なら、咳が止まらないていどですみます。れでも本人は苦しいです。
酷くなると、呼吸ができないほど咳き込みます。
更に酷くなると横になったり歩くこともできなくなります。意識がなくなることもあります。
最悪の場合は気道が詰まって窒息死に至ります。
さらに怖いのは、普段は軽いと思って治療を受けていない人が突然亡くなってしまうことです。
普通に生活している社会人であれば、咳が出るくらいでは病院に行きません。1週間、2週間と続いても熱が出なければ行かない人がほとんどだといいます。
でも、その間に呼吸器(気管支、気道)の内部では炎症が進みます。気管の内部で粘膜がむくんで空気の通り道が狭くなります。気道の周りの筋肉が縮んで気道を押さえつけてしまいます。
炎症がひどくなると、ただれた粘膜が詰まって息ができなくなるのです。
成人喘息の落とし穴
成人喘息というのは、気をつければ早めに治療して防ぐことができます。でもそれができずに、重症化して治らないと嘆く人が増えてます。それは大人ならではの原因が隠れているようです。
喘息=子供の病気という間違った思い込み
喘息というと子供の病気と思われがちです。
でも喘息患者数の約60%が成人、40%が小児喘息患者。というデータがあります。
さらに成人の8割。つまり全患者数の50%が成人になって喘息を患った人なのです。子どものころに喘息になってそれが続いている人は10%しかいません。
大人は喘息にならないというのは間違った思い込みなのです。咳が続いても喘息とは気づかずに放置すると咳喘息になります。咳喘息を放置ちしてると喘息になります。大人の喘息は治りににくく、重症化しやすいのが特徴です。
アレルギーだけが原因ではない
喘息というと、アレルギーがもとで起こる病気と思われています。
でもそれは間違った思い込みです。
成人喘息の場合、発病者の半分以上は「非アトピー性」つまり、アレルギーが原因ではない人が喘息になっているのです。
喘息とは気道の炎症から起こる病気です。でも、炎症の原因は、ストレスや体質などさまざまです。
自分はアレルギー体質じゃないから大丈夫。と思って油断していると重症化します。
僕の場合、花粉症はありません。アレルギー症状を自覚するようなこともありませんでした。だからアレルギー体質だとは思っていませんでした。でも、咳喘息になりました。
病院で検査すると少しずつアレルギー体質になりかけていたんですね。トータルの数値では立派なアレルギー体質なんですが。ひとつひとつのアレルゲンに対する数値を見ていくと、レベルが低い。広く浅くアレルギー反応が起る体質だったということが分かりました。たぶん、こういう人は自分はアレルギー体質ではないと思い込んでると思います。僕がそうでした。
しかも、数値的には小さなアレルギー反応でも、ストレスが加わり続けると体が敏感に反応して炎症が起きてしまいます。
そうして喘息になってしまうのです。
アレルギー以外で喘息になりやすい原因は、風邪、疲労、ストレス。
現代はストレスと過労が問題になる社会になっています。成人喘息が増える原因はそろっているといえるでしょう。
喘息は突然なる病気ではありません。前兆があります。
風邪は治ったはずなのに、咳が1週間も2週間も続く。
そういう場合は、咳喘息になりかけているかもしれません。咳ぜんそく患者の3分の1が喘息になっています。
咳ぜんそくは治療で治ります。でも、成人喘息は非常に治りにくい病気です。
できる限り、咳喘息の段階で治しておくことが重要です。
成人喘息は治らない病気ではない
現在「成人喘息は慢性疾患だから治らない」という考え方が一般的です。
でも、国立相摸原病院アレルギー科のデーターによると。通院しなくてもいいほどに回復した外来患者を追跡調査したところ、8%の人が治療をしなくても5年間発作が起らなかったと答えています。
低い確率ですが、直すことは可能といえるでしょう。それに完治しなくても日常どおりに生活することができるレベルには回復します。
もちろん、喘息になる前に直すのがいいのは間違いありません。
咳喘息であればまだ治ります。
咳が長引くようなら、診察をうけることをお勧めします。
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